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モルタル吹付工の代替工法5選|重機・騒音・小規模現場の課題を解決

法面保護の定番であるモルタル吹付工は、安定した実績がある一方で、「重機やプラントが入らない現場では使えない」「騒音や粉じんで近隣への配慮が必要」「小規模な面積だと割高になる」といった課題を抱える場面があります。

この記事では、モルタル吹付工の代替として検討できる工法を5つ取り上げ、それぞれの特徴と「どんな現場に向くか」を整理します。結論として、小規模・狭小地・騒音を抑えたい現場では、人力で施工できる新しい工法が有力な選択肢になります。

まず結論:現場条件で代替工法を選ぶ

代替工法を選ぶときの判断軸はシンプルです。

  • 重機・プラントが入るか … 入らないなら人力施工できる工法へ
  • 施工面積の規模 … 小規模ほど機械系工法は割高になりやすい
  • 騒音・粉じんの制約 … 住宅地・公共施設の近くなら低騒音の工法へ
  • 求める強度・耐久年数 … 恒久対策か、応急・仮復旧か

下の比較を見ながら、自分の現場がどれに当てはまるかを確認してください。

モルタル吹付工の課題を整理する

モルタル・コンクリート吹付工は、法面を整形して金網を張り、モルタルやコンクリートを吹き付けて法面の風化・剥落・崩壊を防ぐ工法です。岩の多い法面の保護に広く使われてきました。

ただし、次のような現場では負担が大きくなります。

  • 吹付機・コンプレッサ・ミキサなどの機械搬入が前提で、山間部・狭小地・離島では搬入路の確保が難しい
  • 吹付時の騒音・粉じんが発生し、近隣への配慮が必要
  • 小規模な面積では機械の段取り費が相対的に重くなる
  • 仕上がりが硬い被膜のため、緑化や景観を求める現場には不向きな場合がある

これらの課題に対して、代替となる工法を見ていきます。

代替工法5選

1. 植生工(緑化工)

種子や苗で法面を植物に覆わせる工法です。環境・景観に優れ、勾配が緩く土壌条件が良い法面に向きます。一方で、急傾斜や風化の進んだ岩盤、植生が定着しにくい条件では適用が難しくなります。

2. 透水性コンクリート吹付工

短繊維を混ぜるなどして、乾燥収縮によるひび割れを抑えた吹付工法です。耐久性を保ちつつ排水性を持たせられるため、湧水や排水が課題になる法面に向きます。一方で、吹付機械が必要な点はモルタル吹付と共通のため、重機が入らない現場の根本解決にはなりません。

3. 既設吹付面の補修・補強工法

老朽化したモルタル・コンクリート吹付面を、はつり撤去せずに樹脂や新たな被覆で延命する工法群です。「劣化した既設のり面をどうするか」という課題には有効ですが、新規の法面保護そのものの代替とは目的が異なります。

4. 法枠工・ブロック工などの構造物工

コンクリート枠やブロックで法面を物理的に押さえる工法です。崩壊リスクの高い法面や、ある程度の安定力が求められる現場に対応できますが、資材が重く、搬入・設置に機械や人手を要します。

5. 水和硬化性マット(ドライマット)

特殊セメントモルタルを含浸したマットを法面に敷設し、アンカーピンで固定して散水し、水和反応で硬化させる工法です。吹付機やコンプレッサなどの大型機械が不要で、人力で施工できるため、重機が入らない小規模・狭小地・山間部の法面保護に向きます。騒音・粉じんを抑えた施工ができる点も、近隣に配慮したい現場で評価されています。

ドライマットは国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録された技術(登録番号 CG-220028-A)です。公共70件・民間628件の施工実績(2026年3月時点)があり、令和5年度中国地方発明表彰 山口県知事賞の受賞やTBS「がっちりマンデー!!」での紹介など、第三者からの評価も受けています。なお、NETIS登録は技術が情報提供システムに登録されていることを示すもので、登録自体が採用や加点を保証するものではありません。技術提案の際の選択肢として活用しやすい点が特徴です。

工法の比較

工法機械の要否向く現場主な留意点
モルタル吹付工必要岩の多い大規模法面騒音・粉じん、小規模は割高
植生工比較的軽い緩勾配・土壌が良い法面急傾斜・岩盤は不向き
透水性コンクリート吹付必要排水性を求める法面機械搬入は必要
既設補修・補強工法工法による劣化した既設吹付面新規保護とは目的が異なる
水和硬化性マット(ドライマット)不要(人力)小規模・狭小地・山間部凹凸の大きい地面等は事前確認

ドライマットが向くケース・注意が必要なケース

向いているのは、重機が入らない、騒音を抑えたい、小規模で機械の段取りが見合わない、といった現場です。災害復旧や応急・仮復旧でも、在庫を豊富に持ち最短翌日発送に対応できるため、急ぎの現場で選ばれています。

一方で、常に水流のある川底・河川、風化してもろく崩れる岩壁、極端な急傾斜や鋭角な割れ岩、凹凸の大きい地面、冬期に気温0℃以下となる時期、人や車両が繰り返し通る場所などは、適していないか事前の対策が必要です。また、ドライマットは法面表層の侵食防止・養生を主目的とする工法であり、地すべりや深い崩壊そのものを抑え込む抑止工ではありません。崩壊リスクの高い法面では、構造物工やアンカー工などと役割を分けて検討します。適用可否は現場条件で変わるため、現場写真・図面・施工面積をもとに個別に確認するのが確実です。

法面保護工全体の選び方は「法面保護工の種類を一覧で解説|植生工・構造物工の選び方」も参考にしてください。

よくある質問

Q. モルタル吹付の代わりにドライマットを使うと、強度は足りますか?

現場条件によります。法面侵食防止・法面養生・モルタル吹付工の代替として検討できる場面は多くありますが、求める強度や用途によって適否が分かれます。現場条件をお知らせいただければ適用可否を確認します。

Q. 本当に重機なしで施工できますか?

基本的に吹付機やコンプレッサ等の大型機械は不要です。法面を整形し、マットを敷設してアンカーピンで固定し、散水して硬化させます。

Q. 公共工事で使えますか?

ドライマットはNETIS登録技術(CG-220028-A)です。登録番号を資料・提案書に記載でき、公共工事の技術提案で活用しやすい新技術です。

現場に合うか相談する

モルタル吹付工の代替を検討中で、「うちの現場で使えるか知りたい」「概算費用の目安を知りたい」という方は、現場写真・図面・施工面積をお送りください。適用可否と必要な資料をご案内します。技術資料(カタログ・積算資料)の請求も承っています。

ドライマットの適用可否・概算費用は現場条件で変わります。現場写真・図面・施工面積をお送りいただければ、適用可否と必要な資料をご案内します。

資料請求(カタログ・技術資料) 適用可否を相談する

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